さらば北海道よ

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その広大さ、自然の豊かさに魅了されて目指すことになった北の大地。

努力の末、無事に渡ることができ、気づけば6年もの歳月を北海道で過ごした。

この6年間は自分にとって、間違いなく価値のある時間であった。

年度末のこのタイミングで、簡単に振り返ってみたい。

一人暮らし

浪人時代までを過ごした実家を離れて始めた一人暮らし(生計が独立していたわけではないので、厳密には違うが)。

それまで親が当たり前のようにやっていたことの偉大さに気づかされるばかりであった。

体調不良で倒れれば、ある程度は自分で処置しなければならない。

家に帰ってもご飯が食卓に並んでいるわけでもない。

部屋の掃除、着たものの洗濯と、とにかくやることが無限に生じる。

一人で暮らすのって大変なんだなあ(小並感)。

日々の暮らしの中で、最も面白かったのは料理であった。

Yone’s kitchenなる謎のブランドの下で、数々の料理に挑戦し、失敗もしたが色々な人に喜んでもらえる料理を生み出すことができた。このスキルはこれからの暮らしにも大いに生きてくることだろう。

大学生活

6年間もやっていれば、当然楽しいこと、辛いこと、キツかったこと、悲しかったこと、逃げ出してしまったこと、といろいろなイベントがあった。もちろん未熟さもあるが、基本的にハードモードな大学生活だった。いや、まじで。

ざっとまとめれば、

学部時代:体育会の部活、インターン、学生団体、CoSTEP関連の活動、卒業論文

修士時代:北海道の「道」計画、学生団体、キャンプ、防災政策研究ユニット、リサーチペーパー

こんな感じであろうか。

確かに諸々キツかったが、ありがたいことにその都度で強いメンターに付いてもらえた。

厳しくも愛のある方々ばかりで、このメンターたちのおかげで今の自分が形成されていると言っても過言ではない。本当にありがとうございました。

北海道と向き合った最後の2年間

2021年から2022年の大学院生活では、学部時代では不十分であった北海道への愛と理解を深める機会を数多く設けた。

再掲にはなるが北海道の「道」計画、「道の駅」完全制覇の旅、道内各地でのキャンプ、道内自治体をフィールドとした研究活動、地方創生活動と言った具合に、北海道にフォーカスした活動に取り組み続けていた。

その結果、本当に北海道のことが好きになった。

普段取り上げられることの多い観光地としての側面だけでなく、北海道の抱えるさまざまな課題といったような負の側面について触れように心がけ、北海道という地域が持つ潜在性、その魅力などに気付かされた。

人口減少問題、鉄路の廃止、一次産業の課題、札幌一極集中…と挙げるとキリがないくらいに課題に満ち溢れている。

しかしその一方で、豊かな自然、観光資源、美味しい食べ物と数えきれない良さがある。

本当の意味での「生」を実感できるという意味では、北海道で暮らすことが人間にとって一番いいのかもしれない。

私の進む道

北海道生活で好きになった作品に『北の国から』がある。

以下は、その中で登場する一節だ。

金なんか望むな。倖せだけを見ろ。
ここには何もないが自然だけはある。自然はお前らを死なない程度には充分毎年喰わしてくれる。
自然から頂戴しろ。そして謙虚に、つつましく生きろ。

黒板 五郎

北の国から2002 遺言より

五郎さんの言ったように、北海道にはのんびりとした時間が流れている。

都会では決して味わうことのできない空気がそこにはある。

本当であれば、もっと住み続けたいというのが本音なのかもしれない。

だが、一旦北海道を出る選択を最終的にはとった。自分は大阪を選んだ。

これから先がどうなるかなんて、全く分からない。

再び北海道に戻り生活する日がやってくるかもしれない。

6年間の区切りとして、一旦北海道から離れて、新たな道に進む。

北海道で学んだことを糧に、慎ましく、謙虚に、時には大胆に生きていく。

その道の先に何が待っているのか、今からとても楽しみだ。

6年間の全てに感謝をして。

さらば北海道よ!

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